未完成な恋 Ⅰ -私の初恋?-
「私の役目は終了だねっ!
じゃああとは3人で楽しんで~」
「ちょっと、花代?」
珍しくドスの効いた声を出す心愛。
「ん?」
「『ん?』じゃないわっ!
役目ってなんだ!あんたは今日1日四人で過ごすことが役目だわっ!」
「あっ、そうか」
「...花代ってたまにバカだよね」
「心愛はいつもバカだよね」
「そんなことないね」
「そんなことあるね」
「ないから」
「あるから」
「ない!」
「ある!」
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。
花澤さん、大翔の紹介してなくない?」
「あっ、凜空くん。ごめんね。
そうだった、大翔のこと忘れてた。」
ちょっと...、大翔くんとやらが可哀想。
「はーいではでは紹介しまーす
私の幼馴染で凜空くんの友達、河本大翔くんでーっす」
「...よろしく」
「あっ、はい、よろしくおねがいします...」
初めて目を見て話した河本くんはイケメン。
中身は見ただけじゃわからないけど、見てわかることはとりあえずイケメン。
凜空君よりも肌がちょっと黒くて健康的。
それでいてしっかり筋肉ついてて、でもやっぱりちょっとほっそりしてる。
イケメンの友達はイケメン...か。
「ははっ、花代が人見知りしてる~」
「笑うなバカッ」
「事実だも~ん」
「くっそう、腹立つ」
「ふふふ~ん」
コイツ......今すぐ帰ってやろうか......!
って、そんなことしたら河本くんが可哀想だからしないけど。