四面楚歌-悲運の妃-
「私と呉淑妃はよくお茶を共にする事があります。ですから不自然ではないでしょ?」
皇后様は私が何の為に呉淑妃様に使いをやったかわかっていた。
危険で故、呉淑妃様が断るであろうと思い、怪しまれず危険をともわない様にこちらに呼んだんだ。
皇后様…さすが、皇后の地位におられる方だ。
ただ美しいだけではない。
陰ながら陛下をささえる皇后。
すべてを悟った私はお二人に深く頭を下げた。
『呉淑妃様、私の浅はかな考えで動いた事どうかお許しください。崔皇后様にまでお手を煩わせてしまいなんと申してよいか…』
私は未熟者だ。
軍妃将軍などと名前だけではないか。
守る所、危険にさらしてしまう所だった。
なぜ呉淑妃が皇子を生んでいながらも、傍観者で居続けられたかはまだわからない。
けれど、私に手をかしたとなれば、標的にされかねぬのに…。
自分の未熟さに体が震える。
「気にする事はありません。完璧な人間はいないのです。ここは後宮、女の園です。同じ陛下に使える同士力を合わせましょう。」
崔皇后様…。