四面楚歌-悲運の妃-
威仔は私が陛下に所望された事を誰よりも喜んでくれた。
ここに来てから共に生活し、一喜一憂を共に感じてきた。
私にとっては、女官であっても、大切な仲間の1人。
これからも、私とここで共に過ごしていくのだ。
だから、私が七神である事を威仔にも明かした。
威仔はすぐにお茶を持て帰ってきた。
威仔が椅子に座ったのを確認すると、渡されたお茶を一口飲み、渇いていた喉を潤した。
威仔も李燗も、私に答えを焦らせる事なく、お茶を飲み落ち着かせる。
そんな2人を確認すると、私は口を開いた。
『私が陛下に…填稜禀様に、初めてお会いしたのは、4年前の角呼国っの戦の折りだった…』
陛下との出会い
戦の惨さに顔をそむけ、聖人の村から出た事
冥明様との出会い、聖人としてではなく、過ごした事
填稜禀様が皇帝として即位されると聞き、あの方が皇帝になられるならお守りしたいと、無理を言って軍妃に志願した事
その条件に冥明様に、掟に沿い仮面をつける様にと言われた事
ここへくるまでの事を、簡単に話した。
そして、同じ聖人である清偉罨様との再会。
偉罨様は私の想いを尊重し、後宮にいる事を許してくれた事。