四面楚歌-悲運の妃-



七神である事を隠していた私も


愚かな七神であると明かした私も


受け入れてくれるのか…?



私を今まで通り、私を在らせてくれる?




「七神だからって、冥紗を特別扱いなんかしないわよ。
私と冥紗は仲間だもの。
ねぇ、冥紗?」



その言葉は私の胸を熱くさせ、目に涙を滲ませる。



「私もッ!
私にとっても、琴昭儀様はこれからも琴昭儀様です!」


威仔が勢いよく立ち上がり言う。



威仔…


李燗…



私はここに来て、本当に良い仲間に恵まれた。



後宮に来て良かった…。



いずれ、私が聖人として還る時が来るだろう。


ここを離れなくてはいけない時が来るだろう。



それでも、私はいつも李燗達仲間を想おう。


永遠に仲間だと誓おう。



『ありがとう…』


喜びと感動の涙を流し、そう呟き2人に笑顔をむけた。


2人とも笑顔を私に返し、深く頷いた。



「あ…それより何故、杞王妃が触れて仮面が取れてしまったの?」


李燗が思い出した様に突然言う。


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