四面楚歌-悲運の妃-



晏惟が梛犀を導き、戦う。


晏惟のかける言葉で、恐れなく戦う事が出来よう。


崙矣と悒雉も問題ない。


悒雉を補えるのも、多くの剣術を使う崙矣だからこそできる。


晏惟では出来ないだろう。



私の考えを伝え、崙矣と悒雉、晏惟と梛犀の組合せはどうかと皆に問う。



「冥紗は本当に私達を良く見ている。
良い所も悪い所もすべて当たっている。
私はその組合せが1番いいと思う。
皆は?」



悒雉が弱点をつかれた事に、苦笑いを浮かべながら言った。


崙矣・晏惟・梛犀も問題ないと頷く。



皆の反応に、私は軽く微笑むと、次は汪軍妃官の方を向いた。



『これから四天王達と、今からの護衛の順番を決めます。
決めるのにそんなに時間はかからぬでしょう。
汪軍妃官は、護衛する宦官をご用意して頂きたい。』


私の言葉を返す前に、椅子から立ち上がると、左側の掌に右手の拳を合わせて頭を下げた。



「早急に決め、4人こちらに向かわせます。
その後の護衛の宦官も、上手く振り当てる様にいたします。
では、さっそく失礼。」



私に歯を見せて笑うと、颯爽と室を去った。



< 194 / 390 >

この作品をシェア

pagetop