四面楚歌-悲運の妃-
椀皇后のご逝去で、空席となった皇后の席は、稚皇太后の思惑通りに、稚皇太后のものとなった。
それにより、呂貴妃も淑妃から貴妃に。
この頃から、呂貴妃と稚皇太后の争いは大きくなる。
皇后になれなかった呂貴妃の恨みと妬み。
自分の庭を荒らす呂貴妃が許せない稚皇太后。
しかし2人には同じ願いがあった。
我が子を皇帝にと…
そして翌年、宋暦16年。
吏祇皇太子がご逝去。
椀皇后と同じく、毒殺だった。
黄宋帝はまた犯人を探すが、犯人は見つからない。
それからしばらくして、次の皇太子候補である、旺剞公子が心臓麻痺でご逝去。
元々体が弱かった旺剞公子は、次は自分が毒殺されると思い発狂のすえの心臓麻痺だった。
2人の公子の死に宮中は揺れた。
黄宋帝は椀皇后をはじめとし、2人の公子の死に嘆き
床に伏してしまう。
宮中は戸惑いながらも、皇太子を空席のままにしておく訳にはいかず
稚皇太后の実のお子・稜稟公子が立太子する。
吏祇皇太子毒殺の犯人は、間違いなく稚皇太后か呂貴妃のどちらか。
呂貴妃が最終的に狙うは、皇太子となった、稚皇太后のお子である稜稟公子。