愛されたい、だけなのに～先生、幸せって？～【3】

先生の過去

あの日から、前よりは柳先生との距離は縮まったように感じる。

時間があった時は一緒に食事をして、テレビも観て、学校であった出来事も話すようになった。



学校公認だというのを直接言われたからというより、私自身の考え方が少し変わったからだと思う。



私は、この居場所を守らなきゃいけない。




「何か新婚さんみたいだね」

「！」

そう言ったのは、蘭。


「いいなー！！私も彼氏ほしい！！！」

柳先生とどういう風に暮らしているのか聞かれたから、学校の帰りにファミレスに寄り話したのだがー…



¨新婚さん¨という言葉に反応してしまう。


「マナ、顔まっか…んん？何か前と違う反応？」

蘭がニヤニヤしながら、顔を覗き込んでくる。



「べ…別に、そんなことないよ。私はただの同居人で…」


親に捨てられ学校も住む所もなくなった私に、手を差し伸べてくれたのが柳先生だった。