愛されたい、だけなのに~先生、幸せって?~【3】
おまけ
「急にいなくなって、急に帰って来て、マナちゃんを連れて行く?」
圭吾くんと二人で、とりあえずお母さんの家に帰った。
本当の親子の再会は、もっと感動するのかなって思ってたけど…お母さんは、とても怒っている様子。
「連絡もせずに、私もマナちゃんもどれだけ心配したと思ってるの!?こんな息子の元になんか、大事なマナちゃんを預けられるか!!」
"大事なマナちゃん"
お母さんの言葉に嬉しくなるが、雲行きが怪しい。
「だから、悪かったって。連絡もしなかったのは、俺も忙しくて…」
「私の店を改装するために、一年でお金貯めたのよね!?数百万なんてお金をどうやって貯めたのよ?」
数百万円!?
そんな大金を、一年間で貯めたの!?
目を見開いて圭吾くんを見ていると、一瞬だけ目が合ったがすぐに反らされた。
「…ホストだよ」
ボソッと言った、圭吾くん。
「…」
ホスト!?
「あんた、本当にホストになったの?」
さっきまでの勢いがなくなり、お母さんも驚いている。
「あぁ。住む場所探してたら、街でスカウトされて…寮もあるからいいかなって思って」
圭吾くんがホスト…
「カフェやるつもりでいたから、改装資金を稼げて接客も学べるから一石二鳥かと思って」
似合いすぎる!!
「あんた…一年で数百万稼げたってことは、No.3ぐらいにはなったんじゃないの?」
「いや、No.1までいった」
「えぇ!?あんた…よく辞めれたわね」
「元々、一年間限りって契約してたから。そこは大丈夫だった」
「そう…まさか、本当にホストやるとは思ってなかったわ」
圭吾くんがホストでNo.1…
なんか、カフェがオープンした時の光景が目に見えてわかる。