愛されたい、だけなのに~先生、幸せって?~【3】
どうして私は、上手く言えないんだろう?
どうして私は、心配ばかりかけてしまうんだろう?
どうして私はー…
「そういえば、久しぶりだよな。こんなゆっくり話すの」
「!」
俯いていた顔を上げると、柳先生は窓の外を見て立っていた。
「学校は他の生徒もいて、なかなか話すタイミングがないから。一緒に住んでいた時の方が良かったな」
"良かった"
どういう意味の"良かった"なのか、わからない。
柳先生は背を向けて喋っているから、表情からは読み取れない。
「もう遅いから、家まで送る。帰る準備できたら、駐車場に来て」
そう言うと、柳先生は保健室から出て行った。