革命家が死んだ朝、
ふたりぼっちの革命軍
窓の外で鳥が鳴いた。その声で目を覚ましたボクはベッドから起き上がり、外開きの窓を開け放す。
街はとうの昔に目覚めていたようで、人々は大通りを行き交いながら口々に歓喜の言葉をささやいていた。
「アーノルドが死んだらしいわ」
「ようやく街も平和になったのね」
「全くだ。ヤツに掻き乱されていたこの国もじきに元に戻るだろう」
「新国王は誰だ?」
ベッドから降りて昨夜に作ったカボチャのスープを火にかける。その間に部屋の隅に買い溜めていたバケットを食べやすいように薄くスライスし、木の食器の上に並べた。
この部屋の中にベッドは2つある。
ボクがさっきまで眠っていた白いシーツのかけられたベッドと、一年間は使われていないだろうシワひとつないベッド。
今日の朝ごはんもボクだけのものだ。十分に温まったカボチャのスープを木の器に注ぎ、薄いバケットをスープに浸しながら食べる。
甘い匂いが鼻腔を刺激し、とろみがかったスープが食欲を満たす。
革命家は死んだのだ。
世界は彼を許さなかったし、窓外を埋める青空だって、彼が死ななければ決してこんなにも輝くことはなかっただろう。
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