恋のかけ引きはいつも甘くて切なくて




「ホームルームまで
あと少しだから未玖は
きちんと教室に戻っとけよー。
ひよりはそこに座って
ちょっと待ってて。」

「あ…は、はい。」



いきなりの呼び捨てに
戸惑いながら、
私は言われた通りに椅子に座った。



イケメン先生からの
呼び捨てに胸が高鳴る。


あぁ…そうか。
少女漫画の女の子達は
こうやって先生との恋に
目覚めるのかっっっ‼︎(恥)




「えぇ〜
あたしもひよりと一緒に
教室行きたい〜。」

「だーめーだ。
遅刻扱いにすんぞ。」

「ケチ〜。
上野先生は顔は良いけど
性格がなぁ〜。」

「はぁ⁇よしっ‼︎
数学の単位落としとくからな‼︎(笑)」

「え⁉︎ちょっ、無理‼︎
じゃあまた後でねひより〜‼︎」


ーバタンッー




上野先生の脅しが
よっぽど効いたのか、
未玖はそう言うと
慌てて職員室を出て行った。
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