恋のかけ引きはいつも甘くて切なくて
「席も前後で良かった〜♪」
「うんっ。そだねっ♪」
席に着くと、未玖は
後ろを振り返り
私の頭を撫でた。
「じゃあ出欠とるぞー。」
先生はそう言うと、
男子から出席番号順に1人1人
名前を呼んでいく。
「住吉〜。」
「はい。」
「瀬野〜。」
「はーい。」
「高崎〜。」
「…。」
ー⁇ー
いきなり返事が途絶える。
「まーた高崎はいないのか⁇
ったく。じゃあ次。
土屋…」
ーガラッー
その時勢いよく
教室のドアが開いた。