【完】『空を翔べないカナリアは』

〔6〕


仲通のリサのスナックの前に美優が自転車を停めた。

そのとき。

美優は手首を捕まれた。

「…離して!」

見ると黒いスーツの男が、路地裏に美優を引きずりこもうとしている。

車のライトが当たった。

「…美姫の、王子さま?!」

明らかに崚である。

「…このエロメガネ、離せっつってんだろうが!」

そこへ。

寿司屋の大将が通りかかった。



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