【完】『空を翔べないカナリアは』

内心、美優は何とも得心が行かないような思いもなくはなかった。

美優は帰る道中、

「うちはどこにいたかて部外者や」

という貴慶の言葉を、たまたま背中で聞いた。

それは。

美優には分からない貴慶の暗い部分でもあり、きっと理解しようにも出来ない面であるかも知れない。



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