【完】『空を翔べないカナリアは』

美優は怪訝そうに、

「あいつ?」

「花月園の市場のそばで、バイク便を個人でやってるのがいて、あいつがたしか白デニムにバイクじゃあなかったかなぁ」

というのである。

大将が知ってたのは、

「そこと同じ川崎のバイク屋にうちのを修理に出したりするから、たまに見ててね」

との由で、今度訊いといてやるよ、と言った。



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