【完】『空を翔べないカナリアは』

さらに。

季節が夏になると、

「ねぇ、浴衣の着付けお願いしていい?」

などと、近所のキャバクラに頼まれて、店のキャバクラ嬢に浴衣の着付けをするようにもなった。

はじめは美優も少し不安があったらしいが、

「だって美優ちゃん一筋だもん、手なんか出したらえらいことになるって」

などと言われ、美優が拍子抜けするぐらい何事もなかった。



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