【完】『空を翔べないカナリアは』

塗装だの電気だの終わらせると、

「そういえば貴慶って手先、超器用だよね」

「うん」

「前にさ、チャーム作ってくれたじゃん」

「ずいぶん前やけどな」

美優が貴慶と出逢って間もない頃、美優がもらった緑のエコバッグについていたチャームを、美優は思い出したのである。

「どんなんやったっけ?」

「まだ確かあるはず」

美優が探すと割とすぐ見つかり、貴慶に渡した。



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