【完】『空を翔べないカナリアは』
数日後。
百円ショップから帰ってきた貴慶は何やらチマチマと作り始めた。
美優はよく分からないので放っておいたが、
「どや」
出来たらしく貴慶が見せると、ハートを四枚合わせて四つ葉のクローバーになったチャームである。
「めっちゃ可愛い!」
「とりあえずの試作やけど、美優にあげるわ」
「サンキュね」
上機嫌な美優は早速スマートフォンにつけてみた。
「わ、超可愛いんだけど」
「気に入ったならよかった」
貴慶は喜ぶ美優を見て目を細めた。