【完】『空を翔べないカナリアは』

それでさぁ、と美姫は、

「こないだね、バイト先の店長が取引先からもらったってチケットがあって」

美姫がバッグから取り出したのはペアのチケットである。

「私と崚はこのイベント、こないだ先に行って来たから、これ余っちゃっててさ」

と美姫は眉を潜めた。



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