【完】『空を翔べないカナリアは』

實平慶は美優を一瞥し、

「白川の彼女?」

と訊いた。

「まぁフレンドってよりは、ステディやな」

貴慶が返す。

「そっか…えーと、美優ちゃんだっけ?」

「…はい」

「こいつ、ちょっと複雑なとこがあるやつやけど、よろしく頼むで」

「はい」

なんだか彼女になれたような気がしたのか、美優は嬉しかったのか自然な笑顔になった。



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