天神学園の奇妙な案件
そんな中。

(えー…)

うわっ、ティーダのテンションひっく!

ティーダは少しジト目で、静かに喜びを表す蛮の横顔を見る。

ルナの言う通り、蒲公英は優しいから、蛮1人が仲間外れみたいになるのは可哀相だと思ったのだろう。

そういう意味での、手作り弁当。

なのだが…。

(龍一郎はいいぜ、兄貴だから。龍乃先生はいいぜ、母親だから。でも、蛮…蛮だぞ?)

口を尖らせるティーダ。

(他人じゃん、男じゃん、知り合ったばっかじゃん)

今まで、他人で蒲公英に弁当を作ってもらっていた男はティーダだけだったのだ。

それがティーダにとっては、言ってしまおう、ちょっと特別感を感じていたのだ。

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