天神学園の奇妙な案件
「な…」

ルナの翡翠色の瞳が、金色に輝く。

怒りを覚えた時、目の前の獲物を捕食する時、敵対者が自身に危害を加えようとした時。

彼女の瞳は色を変える。

魔力が満ち満ちて、臨戦態勢に入った証。

「何するのよ…」

口調こそ普段と変わらず。

しかし声色は、低く冷たい。

例え魔道協会と無関係になった蛮とはいえ、容赦はしない。

「止してくれ」

ルナが臨戦態勢なら仕方ない。

懐の銀の十字架を取り出しながら。

「好きでもない癖にキスなんかするな」

蛮は言い放った。

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