天神学園の奇妙な案件
授業の合間の休憩。

「…取り敢えず、問題はないと思う」

缶コーヒー片手に、龍一郎は渡り廊下の手摺りに寄りかかって、すずと話す。

「誰と誰が…ってのは言えねぇけど、一応俺の記憶通りの、良好な関係はそれぞれ続いてるみてぇだし」

「…後々の子孫についてって事なの?」

「ん…まぁ、そんなとこだ」

すずの視線に、気まずそうに目を逸らす龍一郎。

すずも女性だ。

誰と誰がゆくゆくは結婚し、子を為す事になるのか。

それには興味があるらしい。

「ティーダと蒲公英は間違いないと思うの。蛮とルナも、どことなく昨日までと雰囲気が違うし」

「……」

そしてなかなか鋭い。

龍一郎は素知らぬ顔をして、缶コーヒーを呷った。

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