天神学園の奇妙な案件
一番理解がある家族でさえそうなのだ。

「ふぅん…そう…龍一郎とすず先生はそうだったんだ…」

ニマニマ笑いながら、ルナが隣を歩く2人に言う。

通学路は、2人にとって針の筵だった。

行く人行く人、みんな龍一郎達を生暖かい目で見守る。

見てるよ、こいつらゼッテー動画見てるよ。

「な、何であんな事したんだよ、すず先生っ(ひそひそ)」

「だ、だって、龍一郎が心停止したと思ったのっ(ひそひそ)」

「んなもん心臓に耳当てりゃ分かんだろうがよっ(ひそひそ)」

「禿鷲が間違いなく心停止してるって言ってたのっ(ひそひそ)」

「なぁにコソコソ話してんだよ、見せつけるなあ」

ティーダまでニマニマ笑いながら、龍一郎を小突く。

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