天神学園の奇妙な案件
ルナを庇うように、蒲公英が立つ。

「ルナっちに手出しさせるもんか!兄ちゃんやティーダっちが、お前なんかコテンパンにしてくれる!」

「威勢のいいお嬢さんだ…魔術髄液という、ただの人間を魔術師に仕立て上げる霊薬があってね、脊髄に打ち込む事で僅かな刻の間、魔術を行使する事が出来る薬なんだ。君を治験役に使ってみようかな。無論、発狂するほどの激痛を伴うが」

「ひっ…」

バルトメロイの狂気じみた発言に、たちまち威勢を失って後退る蒲公英。

「蒲公英、お前は校舎に入ってろ。ルナとすず先生もだ」

ティーダがユースティティアを抜く。

「冗談…私は戦う」

「私もなの」

勇敢なルナとすずは、寧ろ前に出た。

「蛮」

龍一郎が蛮の方を見る。

「俺達ゃ魔術には詳しくねぇ。お前は後ろでサポート頼む。奴がヤバそうな魔術使おうとしてたら、すぐ教えてくれ」

「分かった」

頷く蛮。

これで戦うメンバーは出揃った。

バルトメロイ対龍一郎一味、開戦だ。

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