天神学園の奇妙な案件
「共に人間。だが、共に人外に友好的な者。つまり共に異端」
ニッコリと微笑むバルトメロイ。
「共に討伐対象だな」
その笑顔が消えた途端、バルトメロイは『荒ぶった』。
手にした杖を、出鱈目に振り回す。
型も何もあったものではない。
薙ぎ払い、振り上げ、振り下ろす。
その捌きの、何と豪打な事か。
老人の扱う、細い杖とは思えない。
言うなれば超重量の戦斧のような。
ティーダのユースティティアさえ軋み、龍一郎は一撃でガードした左腕が折れた。
「何…っ?」
見ていたルナが、戦慄を覚える。
「狂化なの?」
「いや、獣性魔術だ」
すずの言葉を、蛮が訂正した。
自らの内側から獣性を引き出し、魔力を纏う事によって疑似的に人狼のような能力を得る魔術。
使用すれば、体中の筋肉が盛り上がった、1本1本が金属の針にも等しい硬度を持った体毛を生やした人狼に見せかけるほどの、異常な密度の魔力を纏った状態になり、ある秘法によって自らの内側から絶大な獣性を引き出し、獣の神秘を得た五体は、単なる強化の枠を超えて、圧倒的速度と腕力を得る。
人間の身でありながら、人外の能力を得るに至る。
ニッコリと微笑むバルトメロイ。
「共に討伐対象だな」
その笑顔が消えた途端、バルトメロイは『荒ぶった』。
手にした杖を、出鱈目に振り回す。
型も何もあったものではない。
薙ぎ払い、振り上げ、振り下ろす。
その捌きの、何と豪打な事か。
老人の扱う、細い杖とは思えない。
言うなれば超重量の戦斧のような。
ティーダのユースティティアさえ軋み、龍一郎は一撃でガードした左腕が折れた。
「何…っ?」
見ていたルナが、戦慄を覚える。
「狂化なの?」
「いや、獣性魔術だ」
すずの言葉を、蛮が訂正した。
自らの内側から獣性を引き出し、魔力を纏う事によって疑似的に人狼のような能力を得る魔術。
使用すれば、体中の筋肉が盛り上がった、1本1本が金属の針にも等しい硬度を持った体毛を生やした人狼に見せかけるほどの、異常な密度の魔力を纏った状態になり、ある秘法によって自らの内側から絶大な獣性を引き出し、獣の神秘を得た五体は、単なる強化の枠を超えて、圧倒的速度と腕力を得る。
人間の身でありながら、人外の能力を得るに至る。