天神学園の奇妙な案件
フン、とバルトメロイは鼻で笑った。

恐怖と苦痛で錯乱したか。

ならばさっさと楽にしてやる。

杖の先で、龍一郎を指す。

それで終わり。

フィンの一撃は、あらゆる者を一撃死させるガンドの最奥。

しかし。

「……?」

パン、と何かが弾ける音。

龍一郎は平然と立っている。

外れたか?

もう一度、フィンの一撃を見舞う。

パン、と何かが弾ける音。

龍一郎は平然と立っている。

「呆けたか?御老体」

龍一郎がニヤリと笑った。

あの小僧の、小生意気な笑い方ではない。

何もかもを見下すような、王の資質を持った者の笑み。

「まぁ、理解できんだろうな。貴様が至上とする人間の器では」

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