天神学園の奇妙な案件
「なら…!」

ルナはクルリと振り向いた。

まだ涙目、膝さえ震えている蛮にツカツカと歩み寄り。

「~~~~~っっ!」

彼の首に手を回して、蕩けるようなキス!

「なっ…!」

ヴラドが眼を引ん剥いた。

「あらあら…」

花龍が口元に手を当て、微笑んだ。

「っっっっっ…」

蛮は目を見開き、硬直する。

数十秒は続けていたであろう、口付け。

ルナはゆっくりと離れる。

「…これで私は、清らかでも穢れなくもない娘です…何をしようが、お父様にとやかく言われる筋合いはありません」

蛮の手を引いて、学園長室を出て行くルナ。

< 209 / 470 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop