天神学園の奇妙な案件
「…孫が生まれたら、中国拳法を強制的に仕込むとしよう。これだけいけ好かん技だ。役立つに違いない」

「……!」

龍一郎が、その言葉に反応した。

「孫は俺に預けろよ。とっておきの猛虎硬爬山を教えてやんよ」

「…貴様なんぞに預けるものか。虫唾が走るわ」

言いつつ、さっさとその場を離れるヴラド。

…言質は取った。

直接的な言及は避けたが、ヴラドはきっと、ルナと蛮の交際を認めたのだろう。

認めたというよりは、好きにしろと言うべきか。

勿論、好きにするとも。

そして好きにする事が、正しい歴史の流れなのだから。

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