天神学園の奇妙な案件
「……黒幕なんて言い方は止めて下さいよ!」

ルカは声を荒げる。

「おぉ?逆ギレかこのガキ」

「違いますよ!まるで僕が悪い事をしたみたいに言うからです!」

詰め寄ろうとする龍一郎を追い払うように、ルカは腕を振った。

「僕は何も悪い事なんてしていない!ただ…失敗してしまっただけです!悪者みたいな言い方はしないで下さいよ!」

『…それは貴様の説明次第だな。嘘偽りなく話してみろ』

「っ……」

『言っておくが、もう一度この鴉丸 禿鷲を謀ろうなんて真似をしてみろ…時凍えで失神失禁するほどの地獄の加速度を味わわせてやる』

…幼いルカに、禿鷲の恫喝は堪えたのか。

「…本当に、僕は悪くない」

小さな声で、ルカは説明し始めた。

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