天神学園の奇妙な案件

歯噛みするルカ。

何処まで愚弄すれば気が済むのか。

「愚弄なんざしてねぇよ」

龍一郎は真っ直ぐにルカを見る。

「天神学園じゃあ、間違った事してる奴が勝つなんて事は絶対に有り得ねぇって事だ。お前が本当に正しいっていうんなら楽勝で優勝するだろうし、俺の言ってる事が正しいってんなら、こんだけの不利な状況でも俺が勝つ。そういう事だ」

「…いいでしょう」

ルカの全身から、光の粒子が立ち昇り始める。

時間操作の限界時間が来たようだ。

「なら次にこの時代に来る時は、長時間の滞在も可能なように、しっかりと魔力を蓄えてきます。その上で、僕が勝ちます…こんな条件にした事、後悔させてあげますから」

「おぅ」

龍一郎は頷いた。

「それでも俺が勝つ」