天神学園の奇妙な案件
「……」

本を膝の上に置いて、目を丸くして蛮を見るルナ。

あ、やば、怒るかな?

そう思った蛮に対して。

「…ふふふっ」

ルナは寧ろ笑った。

「何にも分かっていないのね…蛮は」

「え?」

「よくそれで、ヴァンパイアハンターを務めてたわね…」

「…どういう事だよ」

膨れっ面になる蛮に、ルナはごめんごめんと謝った後。

「吸血鬼に限らずだけど…」

ルナは話し始める。

「人外は、血統が全てなの…西洋の人外ほどその傾向が強いわ…吸血鬼、人狼、魔女、悪魔…名門の人外、古からの一族程強力なのはその為…数多くの術理、膨大な魔力を先祖代々から受け継いでいるからなの…人間達が強くなる方法と、人外が強くなる方法は、少し違うの…」

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