天神学園の奇妙な案件
天神中華街近くの、河川敷。

…そろそろいいかと、ティーダは考えていた。

精霊8柱を召喚しての剣撃は、ほぼマスターできた。

ならば、もう一段階上へ行こうと思う。

その一段階というのが。

「火の名を謳う、我が名は『ティーダ・グリフィノー』。名の契約に従い、血の盟約に応えよ、ロイエ・ティナ」

えらく大きく高い一段階だった。

いきなり精霊の女王召喚。

無論無茶には違いなく。

「あらっ?」

一気に魔力を吸い上げられたティーダは、ヘニョッと膝を折り、腰砕けになってその場に倒れる。

「…何だよ…ゼェ…女王召喚って…ゼェ…こんな魔力使うのかよ…ゼェ…」

大の字になって、息を荒げるティーダ。

「親父のメメントモリって、どんだけすげぇんだよ…」

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