天神学園の奇妙な案件
「そいつは無理な注文だな」

すずに好きなようにされながらも、龍一郎は言う。

その言葉にカチンときたのか。

「あいてててててて!」

すずが龍一郎の胸に咬みついた。

「何でなの!」

「すず先生の好きなように歴史変えたら、やってる事はルカと同じじゃねぇか」

「…だって…」

俯くすず。

「……もうすず先生には一切合切話してるから、この際言っちまうけどな」

龍一郎は頭を掻いた。

「正しい歴史だと、俺とすず先生は結婚すんだよ」

「……!」

ハッとしたように龍一郎の顔を見るすず。

「んでもって、ベルっていう名前の娘が生まれる。すず先生の名前からとって、ベルだ」

「…そう…なの…」

はにかみ、すずは龍一郎の胸に顔を埋めた。

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