天神学園の奇妙な案件
「そ、そんなのさあ…」

蒲公英は伏し目がちに、指であやとりしながらポショポショと呟く。

「ルナっちとかにお願いすればいいじゃん…ティーダっち、ルナっちにからかわれてホッペにチューとかされた事あるじゃん…」

「い、いや、それは…」

「それにルナっち吸血鬼だからさあ…その魔力?とかもルナっちの方がいっぱい貰えるんじゃないかな…私魔法とか使えないし…」

「お、俺はっ」

負けじとティーダも食い下がる。

「俺はルナじゃなくて、蒲公英がいいっ!」

「!」

俯いたまま、ハッとする蒲公英。

「た、蒲公英がどうしても嫌なら…」

「ル、ルナっちに頼むの…?」

「……しない」

「え?」

「魔力増やすのは諦める…負けるかもしれないけど、必殺技完成させないままタイマントーナメントに出る…」

「……」

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