天神学園の奇妙な案件
戦いに対する覚悟。

確かにティーダとルナは、戦いに対する心構えが違うだろう。

ルナにとって戦闘とは、少し懲らしめてやろう、ちょっと痛い目に遭わせて追い返してやろう程度のものでしかない。

決して折れない者、決して弛まぬ者に対しては、それは裏目に出る。

屈しない者との戦いは苦手なのだ。

…リングサイドでルナを見守る蛮が、そうであるように。

そして目の前に立つティーダも、そんな屈しない者だ。

身体能力、魔力、それらにおいては、ルナはティーダを凌駕しているかもしれない。

だがここ一番の戦いにおいて、本当に強さを引き出せるのはティーダなのだ。

彼が、彼らの一族が経験してきた戦いは、決して屈してはならないものばかりだったから。

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