天神学園の奇妙な案件

1回戦第2試合

あの丹下 龍太郎が、天神学園に入学して初めてのタイマントーナメントに参加した時の戦績を知っているだろうか。

その年のタイマントーナメントは参加選手が多く、またトーナメントを組むには些か人数の都合が悪かった。

そこで初戦はバトルロイヤルとなり、規定人数になるまで、リングの上で全選手が一斉に戦うという方式を取った。

その中で、丹下 龍太郎は予選落ち。

後にタイマントーナメントの覇者となる龍太郎の初陣は、1勝すらする事なく終わったのだ。

伝説とまで言われ、天神学園の顔とさえ言われる男が、意外かもしれない。

だが龍太郎は、3年間の学園生活において、タイマントーナメント優勝回数もたった1回だけ。

名が知られている割に、華々しい戦績ではない。