天神学園の奇妙な案件
意識朦朧として、龍一郎と龍太郎を混同しているのか。

何とか龍一郎を押さえ込み、3カウントを取ろうとするすず。

健気なまでの戦いぶりに、会場からは歓声と拍手さえ上がる。

…そんな彼女の健闘ぶりに敬意を表してか。

龍一郎は、されるがままになっていた。

すずが龍一郎を押さえ込んで、約3秒。

プロレスならば3カウント。

鈴木 すず選手のピンフォール勝ちだ。

「流石だな、すず先生…丹下 龍太郎ならノックアウトしてらぁ」

そう言って、龍一郎はすずの体を抱き上げ、立ち上がる。

チャンピオンベルトがあるなら、そのくびれた腰に巻いてやりたい。

「すず先生なら、伝説の男にだって勝てるぜ」

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