天神学園の奇妙な案件
それでも。

「ふぅぅううぅうぅ…っ!」

床に爪を食い込ませ、体を震わせて。

龍一郎は立ち上がろうとする。

ボタボタと、汗が、血が、涎が、床に零れ落ちる。

立ち上がろうとして、ガクンと膝が折れ、その衝撃すらも肉体に痛みを与え、呻く。

倒れて横たわる事さえ、今の龍一郎には激痛かもしれない。

…よく気絶せずにいられる。

龍一郎の精神力に、ティーダは脱帽するしかなかった。

立ち上がった所で、もう戦えはしまい。

叩き付けた拳さえ、己のダメージとなる。

そんな体で、まだ立ち上がろうとするのだ。

崩れ落ちる寸前の肉体。

しかし眼光だけは、しっかりとティーダを見据えている。

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