天神学園の奇妙な案件
結局、ルカの意図する『唯一つの改変』は誰にも分からぬまま。

ただ、いつ何時ルカの行動があっても対応できるように心構えはしつつ。

龍一郎一味は日常の生活へと戻っていった。

最初の内は警戒もしていただろう。

ルカはきっと、龍一郎達が油断した隙を狙ってくる。

ならば隙を作ってはいけないと。

如何なる時も警戒を解かず、普段通りの生活をしているようでも、何処か神経を張り巡らせて。

戦いのない日々でも修行や稽古を怠らず、いつでも戦闘に臨めるように。

…と思っていたのも、せいぜい1ヶ月程度だった。

元々がお気楽な天神学園の面々だ。

そんな緊張感が持続する筈もなく。

いつしか空気は弛緩し、緩々したりイチャコラしたり。

次第にルカへの警戒心も薄れていく。

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