天神学園の奇妙な案件

久し振りにミルトゥワから里帰りしてきた蒲公英。

すずと蒲公英、2人で昨夜の内に、この悪戯を考え付いた。

しこたま飲んで寝入ってしまった龍一郎を橘の実家まで連れて行き、2階に寝かせる。

あとは蒲公英が翌朝朝食の準備をするだけだ。

「パパ何であんな泣きべそだったの？」

意味が分からず、首を傾げるすずの娘・橘 ベル。

「…昔、ちょっと面白い事があったの」

すずはクスッと笑うが、龍一郎はとても面白い気分にはなれなかった事だろう。

今、洗面所の鏡に張り付いて、自身の顔を確認している。

「ベル、ダン君に電話してみて。朝ご飯一緒にどう？って」

「えー、私がぁ？ダン寝起き悪いから嫌だよぉ」

膨れっ面になるベル。

「私はルナや蛮に連絡するから…お願いなの」

ウインクして見せるすず。

「リュー君とティグ君はリプニーさんにお願いしてるから、午後からはティーダっちもこっちに遊びに来るよ。久し振りだね、龍一郎一味勢揃い！」

蒲公英が嬉しそうに言う。