天神学園の奇妙な案件
同時に。

鳥居に向かって人影が近づいてくる。

紺色のコート、目さえ隠れる長い前髪。

「またお前か」

ティーダは溜息をつく。

今朝、龍一郎と学園の中庭で争った真久部 蛮だった。

「…君の傍には、いつも男がいるね。今度はそいつが彼氏かい?」

不機嫌そうに言う蛮。

「そうね、それもいいかも」

ティーダの肩に寄り添うルナ。

「止せよ」

ティーダはルナから距離を置く。

「ぽぽちゃんに知られると困っちゃう?」

「何でそこで蒲公英が出るんだよっ」

顔を顰めるティーダ。

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