天神学園の奇妙な案件
「…そうだな」

少し俯き加減に、蛮は笑った。

「訂正するよ。ルナはルナだ。吸血鬼なんて言って悪かった」

「謝罪は結構。私を呼び捨てにしないで。そんなに親しくないわ」

ルナがツンと澄ました顔をする。

酷く嫌われたものだ。

少し傷ついた表情を浮かべた後。

「討伐と言ったけど…僕はルナを散滅させる気はないんだ」

蛮は言った。

「させる気はない?勝てないから出来ないの間違いじゃない?」

ルナが茶化す。

「おいルナ、ちょっと話聞いてろ」

ティーダが窘める。

「何で?お前、魔道協会とかいうとこから命令されて、ルナを狙いに来たんだろ?」

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