君と過ごす100日間
プロローグ

春の匂い


桜舞う季節ー


新しく届いた制服とローファーを はいて

新しい学校へ足を向ける。

「大丈夫?忘れ物してない?友達は大丈夫かしら…。あぁクラスはどうなるんでしょう。誰か知ってる人がいたらいいけれど…」


「もぉーお母さん!心配しすぎ。これでも私 15だよ?そんなに心配しなくていいからー」


私より学校のことを心配しているのは、私のお母さん。

私は 桜咲 遥香(さくらざき はるか)

15歳の高校1年生。

学校から少し遠めの場所に住んでいる。

「じゃあ行ってくるよ?」

「そ、そうね!心配しないようにするわ!行ってらっしゃい!」


外にでると、お母さんが玄関横の窓からまだこっちを見ていた。

「はぁー、もう…。」

そんな少し憂鬱な気持ちもあったけど、それよりも 新しい高校生活への楽しみの方が大きかった。

庭にある桜の木から 1枚花びらが落ちてきた。
< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop