君と過ごす100日間
プロローグ
春の匂い
桜舞う季節ー
新しく届いた制服とローファーを はいて
新しい学校へ足を向ける。
「大丈夫?忘れ物してない?友達は大丈夫かしら…。あぁクラスはどうなるんでしょう。誰か知ってる人がいたらいいけれど…」
「もぉーお母さん!心配しすぎ。これでも私 15だよ?そんなに心配しなくていいからー」
私より学校のことを心配しているのは、私のお母さん。
私は 桜咲 遥香(さくらざき はるか)
15歳の高校1年生。
学校から少し遠めの場所に住んでいる。
「じゃあ行ってくるよ?」
「そ、そうね!心配しないようにするわ!行ってらっしゃい!」
外にでると、お母さんが玄関横の窓からまだこっちを見ていた。
「はぁー、もう…。」
そんな少し憂鬱な気持ちもあったけど、それよりも 新しい高校生活への楽しみの方が大きかった。
庭にある桜の木から 1枚花びらが落ちてきた。
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