【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
「館長、このイベントのモデルどう思う?」
「ああ、今人気のあの早坂アイリですね……」
意味深に言った始を芳也はジロリと睨んで、手元の資料に目を戻した。
「いいと思いますよ。人気もあるし、ウェディングドレスよく似合いそうじゃないですか」
そう言葉を続けた始に芳也はため息をついた。
22時をすぎ、館内に残っているのは、今日視察に訪れていた社長の芳也と館長の始だけになっていた。
「なあ、始。確かに俺の勝手な言い分でモデルを変えるのはいけないとは思うけど、アイツと関わると面倒なんだよ」
「幼馴染だっけ?」
始も芳也が言葉を崩したことで、友人としての言葉使いにかわった。
ふたりは中学からの友人だ。芳也の誘いで始はこの会社に入社し芳也を助けてきた。
今回もこの大きな事業の中心として、現場での指揮を取る責任者として芳也は始を配置した。
「ああ、2つ年下だ。昔は常にいつも付きまとって……。ここ数年は全く会ってなかったのに」
本当に嫌そうな表情をした芳也に表情を変えることなく、始は言葉を発した。
「お前の事が好きなだけだろ?」
「それが迷惑なんだよ」
「冷たいな。お前の素を一般社員が見たら驚いて腰抜かすぞ」
その言葉に芳也は小さくため息をつくと、「仕事は円滑に回した方がいいに決まってるだろ?」と呟いた。
「幸せにできない人間を、いつまでも好きでいさせる方がかわいそうだろ?」
呟くように言った芳也の言葉に、始もため息をついた。
「ああ、今人気のあの早坂アイリですね……」
意味深に言った始を芳也はジロリと睨んで、手元の資料に目を戻した。
「いいと思いますよ。人気もあるし、ウェディングドレスよく似合いそうじゃないですか」
そう言葉を続けた始に芳也はため息をついた。
22時をすぎ、館内に残っているのは、今日視察に訪れていた社長の芳也と館長の始だけになっていた。
「なあ、始。確かに俺の勝手な言い分でモデルを変えるのはいけないとは思うけど、アイツと関わると面倒なんだよ」
「幼馴染だっけ?」
始も芳也が言葉を崩したことで、友人としての言葉使いにかわった。
ふたりは中学からの友人だ。芳也の誘いで始はこの会社に入社し芳也を助けてきた。
今回もこの大きな事業の中心として、現場での指揮を取る責任者として芳也は始を配置した。
「ああ、2つ年下だ。昔は常にいつも付きまとって……。ここ数年は全く会ってなかったのに」
本当に嫌そうな表情をした芳也に表情を変えることなく、始は言葉を発した。
「お前の事が好きなだけだろ?」
「それが迷惑なんだよ」
「冷たいな。お前の素を一般社員が見たら驚いて腰抜かすぞ」
その言葉に芳也は小さくため息をつくと、「仕事は円滑に回した方がいいに決まってるだろ?」と呟いた。
「幸せにできない人間を、いつまでも好きでいさせる方がかわいそうだろ?」
呟くように言った芳也の言葉に、始もため息をついた。