【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
エレベーターで6階に向かい案内された、小さな応接室のような場所に麻耶は通されるとしばらく一人にされた。
途中で女の人がお茶を持ってきてくれたが、それを手に付ける気にもならずこれから言われるだろうことに備えて、頭を巡らせていた。
不意にドアが開いて、不機嫌そうな顔をしたアイリが入ってきた。
明らかに、こんにちはと挨拶をして笑顔を向ける雰囲気ではない事がわかり、麻耶は立ち上がってすぐに座りなおした。
まっすぐに麻耶の前の席に座ると、アイリはじっと麻耶を見た。
「担当直入に言うけど、今すぐあの家を出て」
(そうくるんだ……)
「なぜですか?」
内心は冷や汗が出そうなほど、緊張していたが麻耶はゆっくりと聞き返した。
「なぜって?そんなこともわからないの?彼が迷惑しているからでしょ?」
「彼が言ったんですか?」
「そうに決まってるじゃない!あなた家がないから芳也の側にいるんでしょ?これ……」
そう言って机の上におかれた封筒に麻耶は目を向けた。
「なんですか?」
「敷金礼金には多いくらいだと思うわよ」
その言葉に唖然として麻耶はアイリを見た。
途中で女の人がお茶を持ってきてくれたが、それを手に付ける気にもならずこれから言われるだろうことに備えて、頭を巡らせていた。
不意にドアが開いて、不機嫌そうな顔をしたアイリが入ってきた。
明らかに、こんにちはと挨拶をして笑顔を向ける雰囲気ではない事がわかり、麻耶は立ち上がってすぐに座りなおした。
まっすぐに麻耶の前の席に座ると、アイリはじっと麻耶を見た。
「担当直入に言うけど、今すぐあの家を出て」
(そうくるんだ……)
「なぜですか?」
内心は冷や汗が出そうなほど、緊張していたが麻耶はゆっくりと聞き返した。
「なぜって?そんなこともわからないの?彼が迷惑しているからでしょ?」
「彼が言ったんですか?」
「そうに決まってるじゃない!あなた家がないから芳也の側にいるんでしょ?これ……」
そう言って机の上におかれた封筒に麻耶は目を向けた。
「なんですか?」
「敷金礼金には多いくらいだと思うわよ」
その言葉に唖然として麻耶はアイリを見た。