【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
「俺は、誰も愛さない。幸せになる資格はない」
何度も繰り返されるその言葉に、麻耶の中で何かが壊れるのがわかった。
「じゃあなんでこの仕事を選んだのよ!なんでこの仕事なの?贖罪って言ったじゃない!許されたいんじゃなかったの?幸せになりたかったんじゃないの?!」
麻耶の叫びに芳也の胸が締め付けられた。
その通りだった。なぜどんな業界の仕事でも、もちろん自分の得意分野であるコンサルタント業だってできた。
でも、このブライダルの世界に身を投じた。
罪の意識からか、誰かを幸せにしたいという気持ちがあったのかもしれない。
幸せな人達を見ることで、自分の罪を償いたかった……そうなのかもしれない
自分が苦しむ度、苦しむことで許しを乞うていた。
自分だけのはずだったのに……。
麻耶を、一番愛した人をここまでまた苦しめている。
自分の自分勝手な行動で、抑えることができなかった思いのせいで。
泣きじゃくって、芳也の背中を叩く麻耶を抱きしめたくて、むちゃくちゃにキスしたくて。
そんな思いをグッと、血がにじむほど自分の手を握ってこらえた。
「なんでよ……。じゃあ嫌いって。お前なんて必要ないって……そう言ってよ」
「悪い……俺は……過去に許されない事をした。お前に愛してもらえる資格なんてないんだ」
芳也はそれだけを言って自分の部屋にもどろうとした。
「もう……いい」
それだけが聞こえて、麻耶の温もりが消えた。
芳也はしばらくそこに立ちすくむと、少しして部屋のドアが閉まる音が聞こえた。
何度も繰り返されるその言葉に、麻耶の中で何かが壊れるのがわかった。
「じゃあなんでこの仕事を選んだのよ!なんでこの仕事なの?贖罪って言ったじゃない!許されたいんじゃなかったの?幸せになりたかったんじゃないの?!」
麻耶の叫びに芳也の胸が締め付けられた。
その通りだった。なぜどんな業界の仕事でも、もちろん自分の得意分野であるコンサルタント業だってできた。
でも、このブライダルの世界に身を投じた。
罪の意識からか、誰かを幸せにしたいという気持ちがあったのかもしれない。
幸せな人達を見ることで、自分の罪を償いたかった……そうなのかもしれない
自分が苦しむ度、苦しむことで許しを乞うていた。
自分だけのはずだったのに……。
麻耶を、一番愛した人をここまでまた苦しめている。
自分の自分勝手な行動で、抑えることができなかった思いのせいで。
泣きじゃくって、芳也の背中を叩く麻耶を抱きしめたくて、むちゃくちゃにキスしたくて。
そんな思いをグッと、血がにじむほど自分の手を握ってこらえた。
「なんでよ……。じゃあ嫌いって。お前なんて必要ないって……そう言ってよ」
「悪い……俺は……過去に許されない事をした。お前に愛してもらえる資格なんてないんだ」
芳也はそれだけを言って自分の部屋にもどろうとした。
「もう……いい」
それだけが聞こえて、麻耶の温もりが消えた。
芳也はしばらくそこに立ちすくむと、少しして部屋のドアが閉まる音が聞こえた。