【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
一人ぐらしにも幾分か慣れて、麻耶は相変わらず仕事に没頭していた。
そしてOPENから2か月経過したこともあり、芳也が姿を見せることはなくなり、麻耶は姿をみないで済むことに安堵していた。
「ねえ麻耶ちゃん、噂聞いた?」
打ち合わせから戻って席に着くと、美樹に声を掛けられた。
「噂ですか?」
「うん、社長の」
美樹はウキウキしながら言ったが、社長と言うフレーズで、麻耶はドキンと胸が鳴った。
「……なんですか?」
何とか言葉を出すと、麻耶は書類を見るふりをして美樹から目を逸らした。
今目を見られると、どんな内容であれうまく笑える自信が無かった。
「ほらこれ!」
美樹はスマホを出すと、ネットの芸能ページを開いた。
【早川アイリ熱愛!お相手はイケメンブライダル会社社長!結婚間近!】
そこには、ブライダルフェアの時の芳也とアイリの写真が載っていた。
(そっか……やっぱり決めたんだ)
麻耶はそう思うと、心に感情が流れないようにシャットアウトすると、
「芸能人と結婚とか、社長も有名人ですね」
なんとかニコリと笑えただろうか?そう思いながら麻耶はスマホの画面から目を逸らした。
「麻耶ちゃん……最近元気ないけど大丈夫?」
まさか、その原因がいま話題に上った人とはいう訳にも行かず、「大丈夫ですよ」そう言った麻耶を、美樹は心配そうに見ていたが、
「何かあったら言うんだよ」
そう言って自分の席に戻って行った。
(ありがとうございます)
心の中で呟くと、麻耶は仕事に戻った。
そしてOPENから2か月経過したこともあり、芳也が姿を見せることはなくなり、麻耶は姿をみないで済むことに安堵していた。
「ねえ麻耶ちゃん、噂聞いた?」
打ち合わせから戻って席に着くと、美樹に声を掛けられた。
「噂ですか?」
「うん、社長の」
美樹はウキウキしながら言ったが、社長と言うフレーズで、麻耶はドキンと胸が鳴った。
「……なんですか?」
何とか言葉を出すと、麻耶は書類を見るふりをして美樹から目を逸らした。
今目を見られると、どんな内容であれうまく笑える自信が無かった。
「ほらこれ!」
美樹はスマホを出すと、ネットの芸能ページを開いた。
【早川アイリ熱愛!お相手はイケメンブライダル会社社長!結婚間近!】
そこには、ブライダルフェアの時の芳也とアイリの写真が載っていた。
(そっか……やっぱり決めたんだ)
麻耶はそう思うと、心に感情が流れないようにシャットアウトすると、
「芸能人と結婚とか、社長も有名人ですね」
なんとかニコリと笑えただろうか?そう思いながら麻耶はスマホの画面から目を逸らした。
「麻耶ちゃん……最近元気ないけど大丈夫?」
まさか、その原因がいま話題に上った人とはいう訳にも行かず、「大丈夫ですよ」そう言った麻耶を、美樹は心配そうに見ていたが、
「何かあったら言うんだよ」
そう言って自分の席に戻って行った。
(ありがとうございます)
心の中で呟くと、麻耶は仕事に戻った。