【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
※
良く晴れた日曜日。
芳也は実家の応接室で父と母と対峙していた。
「こないだの話を承諾しに来たのか?」
その父の言葉に、真っすぐに芳也は二人を見据えた。
「いえ、きちんとお詫びと、自分の気持ちを伝えに来ました」
「なに?」
父の低い声にも、芳也は目を逸らすことなく、言葉を続けた。
「10年前、本当に子供で、いろいろの人に迷惑を掛けて、宮田の家にも迷惑をかけ逃げる様にアメリカに行ってそのまま戻らず、きちんと謝ることもせず、ここまできてしまい本当に申し訳ありませんでした」
頭が机につくほど頭を下げた芳也を、父も母も驚いたように見た。
昔の芳也から、親に謝るとか、反抗しないとか考えられなかった。
「頭を上げろ」
父の言葉にゆっくりと芳也は頭を上げて、言葉を続けた。
「俺が……この家に、宮田の家にできることは、アイリと結婚してMJA銀行との関係を密にすることぐらいだと思います。でも、でもようやく愛する人を見つけました。あの時から止まっていた時間を、兄貴との時間もようやく動き出したんです。本当に役立たずで不要な息子で申し訳ありません。でも、俺は彼女意外と結婚するつもりはありません。こんな気持ちのままではアイリを幸せにすることなんてできません」
良く晴れた日曜日。
芳也は実家の応接室で父と母と対峙していた。
「こないだの話を承諾しに来たのか?」
その父の言葉に、真っすぐに芳也は二人を見据えた。
「いえ、きちんとお詫びと、自分の気持ちを伝えに来ました」
「なに?」
父の低い声にも、芳也は目を逸らすことなく、言葉を続けた。
「10年前、本当に子供で、いろいろの人に迷惑を掛けて、宮田の家にも迷惑をかけ逃げる様にアメリカに行ってそのまま戻らず、きちんと謝ることもせず、ここまできてしまい本当に申し訳ありませんでした」
頭が机につくほど頭を下げた芳也を、父も母も驚いたように見た。
昔の芳也から、親に謝るとか、反抗しないとか考えられなかった。
「頭を上げろ」
父の言葉にゆっくりと芳也は頭を上げて、言葉を続けた。
「俺が……この家に、宮田の家にできることは、アイリと結婚してMJA銀行との関係を密にすることぐらいだと思います。でも、でもようやく愛する人を見つけました。あの時から止まっていた時間を、兄貴との時間もようやく動き出したんです。本当に役立たずで不要な息子で申し訳ありません。でも、俺は彼女意外と結婚するつもりはありません。こんな気持ちのままではアイリを幸せにすることなんてできません」