【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
1.囚われの家出娘
木々の緑が生い茂る大きなチャペル。
風で揺れる木々の音と鳥のさえずり。
幸せな人の集まる場所。
一生に一度の主役の一日を……。
最高の瞬間をあなたに……。
そんな自社のCMを頭の中で思い浮かべながら、麻耶は真っ青な空を見上げた。
しかしそんな気分も吹き飛ばすように声が飛び、麻耶は現実に引き戻された。
「水崎!この花の発注終わっているか?」
「はい!大丈夫です!主任!」
「麻耶ちゃん、この模擬挙式のヘアメイク押さえてある?」
「美樹さん、大丈夫です!」
麻耶は忙しく掛けられる言葉に、走りだしながら答えると慌てて腕時計に目を落とした。
(やばい!ぼんやりとしている場合じゃなかった!新規の見学のお客様まであと1時間しかない!あー急がないと!)
麻耶は自分を奮い立たせるように、一度頬を軽く叩くとチャペルへ向かった。
風で揺れる木々の音と鳥のさえずり。
幸せな人の集まる場所。
一生に一度の主役の一日を……。
最高の瞬間をあなたに……。
そんな自社のCMを頭の中で思い浮かべながら、麻耶は真っ青な空を見上げた。
しかしそんな気分も吹き飛ばすように声が飛び、麻耶は現実に引き戻された。
「水崎!この花の発注終わっているか?」
「はい!大丈夫です!主任!」
「麻耶ちゃん、この模擬挙式のヘアメイク押さえてある?」
「美樹さん、大丈夫です!」
麻耶は忙しく掛けられる言葉に、走りだしながら答えると慌てて腕時計に目を落とした。
(やばい!ぼんやりとしている場合じゃなかった!新規の見学のお客様まであと1時間しかない!あー急がないと!)
麻耶は自分を奮い立たせるように、一度頬を軽く叩くとチャペルへ向かった。